9月議会が始まりました

昼間はまだまだ暑いですが、朝や夜は涼しい風が吹くようになりましたね。
話し声が聞こえないくらいの大きなセミの鳴き声が止んだと思ったら、秋の虫たちの声が響き始めました。

自宅付近で眺めた、1週間前にすごい夕立が降った日の朝の空。夏の終わりの、こんな雲を見ると、空はどこまでも遠くにつながっているんだな、と思います。

さて、昨日から9月議会が始まりました。
9月は昨年度の決算をチェックする議会でもあります。
一般質問の原稿も、無事に提出できたので、少しずつ資料とにらめっこしていきます。
一般質問は、
1.留守家庭児童会の業務委託について
2.市民を放射能から守る行政の認識と役割について
というテーマです。
留守家庭児童会とは、学童保育のこと。
長岡京市は、すべての小学校の敷地内に学童保育のクラブハウスがあり、人数の多い五小、八小は、以前に保護者や指導員の要望で2クラブになっています。
放課後、校外に出ることなく、そのまま、学童保育のクラブハウスに「ただいま!」と通うことができます。
長岡京市学童保育は、40年を超える歴史の中、ずっと公設公営で運営されてきました。
25年前に人数が大きく膨らんだときに、いったんは「4年生打ち切り」が市から打ち出されましたが、保護者や指導員が声をあげ、それを当時の市もちゃんと受け止めてくれ、「打ち切り」方針を撤回。おかげで、今も、昼間、仕事などで家に大人のいない子どもたちは、4年生まで、一人ぼっちで留守番することなく、毎日過ごすことができています。うちの子どももお世話になっています。
その、全小学校あわせて12クラブある学童保育のうち1クラブの保育業務を、2013年4月から民間に委託する、という方針が打ち出され、昨日から始まった議会に予算が提案されました。
民間委託の目的は、方針が打ち出された当初は、「より効率的な運営で多様な保育ニーズに応えるため」としていました。
でも、昨年、保護者会と指導員の先生たちが取り組んだ要望署名運動や、保護者会と市との懇談の積み重ねの中で、今の保育の質を守ってほしいと考えている保護者の声がだんだん市にも届くようになり、「保育の質を守りながら、財政の効率的運営を図る」というものに変わっていきました。
しかし、財政の効率化とはつまりは、コストカット、学童保育では人件費のカットをさします。
人件費を落としても保育の質は守る。いったい、そんなことは可能なことか?議会で問い続けてきました。
長岡京市学童保育の歴史は、学校との連携や保護者会との協力で、子どもたちの育ちを一緒に培ってきた歴史でもあります。
ところが、保育業務を民間に委託すると、学校の先生と学童保育の指導員が直接やり取りする中で、学校側から「○○君に対して、これこれこのような言葉かけをしてください」と言ったアドバイスをすることは、労働基準法職業安定法で禁止されている、発注主以外の者が業務を指示する「偽装請負」という違法行為になります。
違法行為にならないようにするには、学校の先生と学童保育の指導員の間に、長岡京市、さらに、委託された法人が入って、法人が指導員に業務指示を出す、という手順をふむ必要があります。
なんと、まどろっこしいことか。目の前に「○○君」がいるのに、学校の先生の言葉は伝言ゲームのように2人もはさまないと、指導員に伝わらない。これで、生きた教育、指導ができるのだろうか、と思うのです。
コストカットの矛先を、教育や福祉に向けないでほしい。
契約や委託されるクラブの決め方もききながら、民間委託に意義あり!と質問します。
2つ目の、市民を放射能から・・・では、学校・保育所給食の放射能測定と、内部被曝についての認識を問います。
長岡京市が9月中のスタートを目指して、準備を進めてきた放射能測定。
当面、小学校は月2回、保育所(公立のみ)は月1回、調理前に肉・魚から1品目、野菜などから1品目測定し、市が設定した数値を上回ったらその食材の使用を中止する。調理後に、すべての食材をミックスして再測定して安全性を再度確認する、というものです。
具体的なこれからのスケジュールを確認していきます。
この食品の測定は、市が独自に行うもので、京都府内でも職員が直接測定するのはとても珍しいことです。
市が独自の測定器を持つことで、調理前測定が可能になったと思うので、放射能から子どもを守るまちへの一歩が始まるのだと期待しています。
一方で、食材の使用を判断する数値は、国の一般食品への基準より厳しくはみているものの、それでも、1kgあたり50bqと、放射性物質が体内に与える影響を勉強している親たちからみると、残念ながら、もっと厳しくしてほしい、と思う数値です。
前回の日記で書いたように、現在の日本政府は、放射性物質を体内に取り込んでしまうことで起きる「内部被曝」を隠そうとするままの体質です。
その事実を知った限りは、きちんと質問して求めていかねば、と思います。
ちなみに、「1kgあたり50bqのセシウムが検出される」ということはどういうことか。
体内の、セシウムがたどりついた場所のわずか1㎝ほどの範囲で、2万5千個の分子を切断する放射線が、1秒間に50本飛ぶ、ということ。
これが、49本なら子どもたちに食べさせても心配ない、とは、とても思えないのです。
知ったこと、その上での思いを一つ一つ、行政には伝え、求めていきます。