ガラシャをはさみ原発のことを学ぶ週末〜週明け

13日のガラシャ祭は天気もよくて、どこも盛況。
市会議員も揃いのはっぴを着て行列に参加しました。
勝竜寺城公園の前で鳴子踊り

そのガラシャ祭をはさんで、週末から週明けにかけて、原発問題にかかわる勉強会に連続して参加しました。
ひとつは、日本共産党京都府地方議員研修会での、立命館大学大島堅一先生の「福島原発事故と地域エネルギー政策の課題」と、教育分科会で兵庫県の元小学校教員の先生からの、被災地の学校から教育のあり方を見つめなおすお話。
もうひとつは、友達に誘ってもらい参加した「ストップ・ザ・もんじゅ」の池島美紀子さんの勉強会。
 地方議員研修会

経団連の米倉会長は、「福島の原発は震災に耐えてすばらしい」なんてことを言っていたような気がしますが、大島先生も「原発建屋は非常に頑丈にできている」とは言われました。
でも、大島先生の話には続きがあります。
「その非常に頑丈な建屋が水素爆発で吹き飛んだ。もしこれが水蒸気爆発だったら、チェルノブイリの爆発では2000㎞離れたところまで放射性物質が飛んだことを考えれば、西日本もただごとではなかった」と。
大島先生の講義より〜
チェルノブイリの事故は、原子炉が暴走→燃料破壊、蒸気爆発、水素爆発。
福島の事故は、冷却失敗で炉心溶解→原子炉の底を貫通し外部へ放射能漏出。また蒸気爆発、水素爆発。
どちらも、恐ろしい事故、ということは、私にもわかります。
放射能汚染はずっと続いている。
福島駅の周辺に1年いるだけで被ばく量は10msv/年。これは一般公衆の平時基準1msv/年の10倍。
避難区域の境界を20msv/年にして、リスクが20倍もの高さになるまでは被害や避難への補償なし、なんて、まさに棄民政策
今の国や東京電力の態度をみていると、暫定基準値のまま、8ヶ月も汚染の被害を受け続けても、健康被害については補償はいっさいしないつもりだろうと思うけど、それは絶対に許してはいけないこと。
そして、暫定基準値の「暫定」をはずして、とりわけ子ども達を被ばくのリスクから遠ざけることが急務。
福島第一原発の事故で必要となる費用は・・・
1〜4号機の事故収束・廃炉費用、5・6号機の収束費用、原状回復、補償などの行政費用で、現時点でわかっているだけで8兆5791億6400万円!
たった一度の事故でこれだけの費用がかかり、国が国民の税金を投入しても100年ぐらいかけてしか東電から返ってこない額。
大島先生は、東電だから三井住友が2兆円融資したが(すごい額だ・・・)、関電、中電、九電、四電・・・で同じようなことが起きたらそれも期待できないだろう、と言われていました。
昨日、参加したストップ・ザ・もんじゅ」の池島美紀子さん講師の勉強会で、上映されていた映像でも、原発が増設されていった時期は今ほど地震学も進んでおらず、さらに地震活動の静穏期だったが、今は、日本列島の下にある活断層が活動期に入った、というような説明があり、それは、色んな学習会で多くの研究者が言われています。
自力で事故の収束も被害補償もできないような損害を出すものを、これ以上電力会社に続けさせてはいけない、ということです。
それと、事故がなくても、核の完全に危険のない状態で産廃処分できる技術をもっていないんですもんね。
またまた、大島先生の講義より〜
原発から出される放射性廃棄物を処分するときには、今はガラス固体化させたキャスクというものにするのですが、この「キャスク」というやつは、できたばかりの時には1万svもあって近づくと即死・・・。
そのキャスクの耐用年数は1000年なのに、閉じ込めた放射性廃棄物が鉱山ウラン程度の放射性レベルになるのには10万年もかかる。
10万年先の日本の地形がどんな風になってるか、誰もわからないのだから、安全に閉じ込めておける場所などない。これは、もう技術の問題ではなく倫理の問題。
化学が苦手な私にも、ものすごくよくわかる。
そして、そんな中、先月、文科省放射線副読本を公表しました。(文科省のホームページからもダウンロードできます)→放射線等に関する副読本掲載データ:文部科学省
もし学校現場で放射線教育をするならこの副読本を使いなさい、という使われ方をするのではないか、と研修会では言われていましたが、とにかく、内容が「なんじゃこりゃ?!!」なのです。
事故のことも、原爆のことも、大したことではないように書き、理科の先生から言わせれば、科学的に見ても間違いだらけで、とても副読本通りには教えられない、という代物。
お蔵入りにしないと!!この際、税金の無駄になるなんて言ってられません。
それと、給食の食材の取り組み。
9月議会で質問して、保護者からの問い合わせもあったこともあり、公立保育所では野菜の産地は公表されるようになりました。
 開田保育所の産地表
 その横には子ども達が毎日張りかえるかわいい栄養列車
学校給食の産地公表と産地によっては放射線検査や検査結果の測定も、保護者の不安に応えるために、ぜひ実現したい。
いろいろ調べて、12月議会以降も取り上げ続けようと思います。
大島先生の講義は、では、その先をどうすればよいか。原発をなくすコストはどのくらいか、電力量はどうなるか、自然エネルギーへの転換にどれくらいのコストが必要か、と続きます。
今、原発問題に関して、私が一生懸命勉強したいと思っているのは、「子どもに原発がもたらすもの」は何なのか、ということなので、すみません、「その先の」講義内容は割愛でお許しを(~~;)