ありがとう

前の日記に書けなかったこと。
それは、大好きなアーティスト、忌野清志郎が逝ってしまったこと。
訃報を知ってから、我が家の車のCDデッキからは、清志郎が流れています。
カバー曲「上を向いて歩こう」で泣いてしまった。
美空ひばりさんや尾崎豊さんや坂井泉水さんが亡くなったときに泣いた、たくさんの人たちの気持ちがやっとわかりました。
10代、20代、30代と、清志郎の音楽とは20年以上のつきあいになります。
大人になってずいぶん経つ今でこそ、RCサクセション、清志郎、どちらのアルバムも、CDになって簡単に手に入りますが、お金のなかった学生時代、誰がくれたのかはもうおぼえていないけれど、レコードからダビングしたカセットテープを大事に大事にして、何度もくり返し聴いてきました。
清志郎の歌うラブソングは、私にはいつもちょっぴり切なくて、かっこわるい生き方も捨てたもんじゃないよと、励ましてくれました。
野外ライブの楽しさを教えてくれたのも清志郎だった。
あまりにもストレートな社会へのメッセージソングに気後れして一時清志郎から離れていた時もあったけれど、そんな清志郎が、4年前開かれた「アースデイ東京2005」で、
「ロックの基本は愛と平和なんだ。
一番の環境破壊は戦争なんだ。
この国の憲法9条を知ってるかい。
戦争はしない。
戦争に加担しない。
愛と平和なんだ。
まるでジョン・レノンの歌みたいじゃないか。
世界中に自慢しよう」
と4000人のオーディエンスに語りかけた、という記事が当時のしんぶん赤旗に載っていました。
また、清志郎は私を励ましてくれました。
清志郎がガンとの闘病から復活した去年、京都会館のコンサートに家族で行きました。
もしかしたら再発するかも知れない、とどこかで思いながら、全力で生き抜いている清志郎の姿に圧倒されていました。
清志郎のつくったフルアルバムとしては最後になってしまった「夢助」の中の1曲「オーティスがおしえてくれた」は、本当にかっこいい。
そして、その本当にかっこいい曲は、
「戦争をやめること」という歌詞で締めくくられています。
清志郎はオーティスに、そして私は、清志郎に・・・ありがとう。