卒園式に涙はいらない

ハル、先週25日に保育所を卒園しました。
感動?
しました、とりあえず。
なんと言っても、これから9年間は少なくとも続く、学校生活へと旅立つ巣立ちの日ですから、「大きくなったんやなあ」と感無量でした。
所長先生から受け取った卒園証書を、ホールの真ん中で、ピシッと天に向かって掲げる姿は、けっこうグッときました。

まあでもね、そこはやっぱりハルですから、感動だけさせてくれるわけはないんです。
ハルはステージの上で、ものすご〜く緊張しながら、まじめ〜な顔で、
合唱の最中、あくびを3回(計測可能な分のみ)し、
おわかれのことばの最中、自分のセリフの番に気づかず隣の席の子に「ハルやで」と教えてもらい、
所長先生のお祝いのことばの最中、くつしたをクルクルクルッと下ろしては上げて、下ろしては上げて、
と、台本にないパフォーマンスをしてましたので、そのたびに、こけそうになるわけです。
でも、そんなハルが、大きな声で、体を躍動させて「Tomorrow」などを歌っている姿は、やっぱり目を細めずにはいられませんでした。
私がハルに「♪トゥモロー、トゥモ〜ロ〜♪のとこ、めっちゃよかったで!」と言ったとき、「トゥモロー? クモローやで」と自信たっぷりに訂正するので、もう一回こけそうになっても、やっぱり、「クモローな、めっちゃよかったわ!」と目を細めてしまうのでした。
(けど、母が感動してたとき、♪クモロ〜、クモ〜ロ〜♪って熱唱してたんや・・・)


ハルは、去年、ひまわり共同保育所から新田保育所に転園し、新しい環境の中で、本当によく頑張ったと思います。
楽しいことがますます増えた反面、今までと勝手が違い、戸惑いもたくさんあったことでしょう。
できることが増えた分、やらなくてはいけないこと、がんばらないといけないことも増えました。
友達が大好きなのに、一方で、友達の気持ちがくみ取れず、イライラしたり、落ち込んだときもありました。
だから、「保育所に行きたくない」「あの世に帰りたい(=ひまわりに戻りたい)」と言って、私たち両親を困らせたこともありました。
でも、じっくり親が話をきく内に、自分で考え、自分で「やっぱりハルが行くところは新田だ」と決めて、でかけていく姿に何度も励まされてきました。
つい怒りすぎて、ハルと別れた後に、胸がしめつけられそうになることもたくさんありました。
これからも、そんな毎日の連続で、ハルにも家族にも、もっと高い壁がたくさんあるでしょう。
そんなときは、いっしょに♪クモロ〜、クモ〜ロ〜♪と熱唱して、乗り越えていけたらいいな、と思います。
明日までは、変わらず保育所に行き、あさっては学童保育の面接、2日から学童保育に通い、8日はいよいよ入学式です。
運動会も、生活発表会も、卒園式も、感動の涙こそは流しませんでしたが、ハルが一生懸命に生きていることそのものが、母にも父にも、感動の連続です。だから、世界で一番のハルの応援隊でいたいと思います。

さて、妹・アキ、ただいま、ますます機関銃のようにしゃべってます。

その模様は、また今度。